1.樽酒の経緯 | |
2.今回の変更点 |
1. 樽酒の経緯 黒龍酒造さんにお願いする前に10年間、越の誉・原酒造さんの 樽酒を販売していました。 原酒造さんでは、樽酒の計り売りを蔵元からの提案として行ってい ました (もちろん、どの店でもという訳ではありません) これを契機に、原酒造さんには泊まり込みの吟醸研修など大変お世話になりました。 原酒造さんの素晴らしい所は、 「自分の所のお酒さえ売れば良いではない」 「他にも素晴らしいお酒はあるのだから幾つかの蔵元さんとお付き合いするべき」 であり、 「それが最終的にはお客様のためになる」 という点です。 そんな勉強をさせて頂いたおかげで 平成3年より黒龍酒造さんと 翌年には郷乃誉・須藤本家 さんとの取引となりました。 (あっさりと書きましたが、今にして思えば凄いこと...) 本筋から脱線してしまうので、取扱い品に関する当店の考え方はこちらをご覧ください
ワインを勉強して来た私にとって、日本酒との出会いを与えてくれた越の誉でしたが、 このお酒は長野市の酒問屋・Fさんの扱いでした。 しかし、このFさんが平成10年度をもって廃業... 越の誉は入手不可能となってしまいました そこで黒龍酒造さんに話を持ちかけたところ、水野直人専務 (現在社長)は 「うーん、そういうことはやった事ないなぁ」 でしたが、 「10年程実績があるので年末限定でお願いします」 でスタートとなりました。 その際に、 水野さんから教えられた樽の下処理は今でも自分で行っています。 (越の誉は蔵元で樽詰めして発送。80kg超で運送屋さん泣かせの品) |
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今回の変更点 ラベル 通常の商品との違いを明確にするために専用ラベルを蔵元にて作製
瓶 瓶そのものは通常の一升瓶と 黒龍のオリジナル720ml瓶です。 以上が主な変更点ですが、ラベル が25円、瓶が100円かかります。 裏ラベルや貼る手間もありますが、 黒龍の「いっちょらい」が2,330円であることから、これと同じとさせて頂きます。 (720mlもほぼ同じコストアップですが、「いっちょらい」に揃えます) |
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取 扱い品に関する当店の考え方 同業者の中には、 問屋からのバラ仕入れによって店の棚を1アイテム1フェイスの陳列で たくさんの銘柄を扱っています という印象付けを狙う店もあります。 百貨店や、今ならディスカウントの店がこれにあたるでしょう。 しかし、当然ですがそれぞれの蔵元の立地や考えなどについて聞いても、 通り一遍のカタログ程度の知識です。 当店では蔵元を訪問し、お互いの顔と考え方を知り販売したいと考えています。 時には、地域の特性で受け入れられず残念ながら疎遠になってしまった蔵元もありますし、 知人の紹介で訪問し取り扱いをしたものの、 あまりにも自分の所を中心にするようにとの態度でこちらから離れた蔵元もあります。 ▲戻 る |
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越の誉再開の経緯 平成19年7月発生の中越沖地震によって、越の誉の本蔵が倒壊。 お世話になった蔵元さんだけに、わずかでも復興支援のために販売できないものかと思っていたら、 地元の問屋が取引口座を持っていることが判明 (実際はほとんど取り扱いがなく、発注しても発送ロットにまとまるまで時間がかかるなど不便ですが) ▲ 戻る |
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水野直人氏との出会い 黒龍酒造さんとは平成3年からの取引ですが、 平成5年の皇太子様ご成婚の際の報道で一躍「幻の酒」として注目されるようになり、 蔵元では全国からの問い合わせの電話がひっきりなし。 こちらから問い合わせ電話も迷惑では?から、 しばらくは注文・問い合わせなどはFAXで行い、 次第にこちらの勝手な遠慮と思い込みですが敷居の高さを感じていました... そんな折平成8年、私が地元青年会議所の副理事長の時に、 福井県東尋坊沖でのロシアのナホトカ号重油流出事故。 「北陸甲信越ブロック」での重油回収ボランティアの要請があり、 仲間の取扱店を誘って5年ぶりに福井を訪れました。 深夜出発し、早朝福井到着。 一泊の予定で出かけて、初日は重油回収作業。 二日目の昼までの予定でしたが、二日目は朝から波風が強く作業中止。 その場で黒龍酒造さんに連絡してご挨拶に伺うと、 その三年前に蔵元に戻った蔵元の長男・直人氏がやはり青年会議所メンバーで、 今も現地にいるので戻るまで待ってほしい、 で夕方まで。 社長(現会長)の奥様からは、 「地元のために回収作業ありがとうございます」 と感謝されましたが、こちらは半分は福井訪問の口実だったので恐縮です。 そういえば、初めて黒龍を訪問した際にも最初に応対して下さったのは奥様でした。 その際は、地元福井の同業者にアポイントを依頼したら「見学は一切お断り」との回答で、突然の訪問でし た... 毎回、突然で申し訳ありません 戻った直人さんから、 「もう一泊して一杯やりましょう」 のご提案で一席。 この時、初めて「純吟三十八号」を飲み衝撃。 しかも、 「PB品なので出せません」 で別の意味で再度の衝撃... その後長野にも来て頂き、当地を代表する旅館「藤井荘」さんにて懇親。 ▲戻る |
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樽の下処理について 黒龍では営業担当でも「湯剥き」 (たぶん意味から推測してこの漢字)という言葉を知っています。
数年前からある蔵元(越の誉とは別)でも樽酒を提案しています。 そこの営業が来店時に当店の樽酒を見て、 「樽には何日くらい入れてます?」 と聞くので、正直に2週間程度と答えると、 「えー、そんなに入れたら飲めませんよ!せいぜい3日ですよ」 後日ある問屋の営業さんにその話をしたところ、その樽酒を飲んだことがあるというので、 当店の樽酒も味見してもらうと、 「こちらの方が後味がすっきり」 何となく分かりました。 実際にその樽酒を販売している店に行く用事があったので、直接聞いてみて推測が正しかったことが確認できました。 蔵元が新樽とお酒を準備して、そのまま入れるだけ! その蔵元は、樽酒を提案しながら下処理を知らない、ということ.... 要するに、当店の樽酒で「後味がすっきり」と感じたのは、「湯剥き」によって灰汁抜きしてあるからで、 3日で飲めなくなる樽酒はその灰汁が溶け込んでいるから。 時間と手間がかかっています。 ちなみに当店では毎年新樽を購入し、使用済みの樽はご希望の方に差し上げています。 ▲ 戻る |
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